ロシュの限界
皆さんは「ロシュの限界」と言う言葉を知ってるでしょうか?
天体の周りを周回する衛星は天体の潮汐力によって破壊される事があり、この限界点をロシュさんが提言しました。
実際に、土星の輪などはもともと衛星だったのが、近づきすぎて「ロシュの限界」を超えて破壊されたものと考えられています。
で、今回の話題は火星の衛星「フォボス」です。
フォボスは火星に落下しつつあり、火星の上空6000Kmの高度を周回しています。これは太陽系の衛星では最も高度は低い状態で、毎年100mづつ高度が落ちて行ってます。このままでは3000万年~5000万年後にはフォボスは火星に落下すると予想されていますが、その前に「ロシュの限界」によって破壊されそうなのです。
現在、フォボスには縦に大きな溝が出来ており破壊寸前の状態に見えますが、これは火星の潮汐力によるものと考えられています。
フォボスと同じような表面を持ち、海王星に落下中の衛星トリトンも同じ運命にあるかもしれない。研究者らによれば、今回の研究は太陽系外の惑星にもあてはまります。