横風
飛行機が離陸や着陸の際に風向・風速って非常に重要なファクターなんですが、特に横風成分(Cross wind conpornent)は機種によって制限があり(例えばセスナC172P型なら15ノット)、非常に重要なファクターになります。
Crosswind Component Chartと着陸時の横風について
大半の操縦士はMaxi Demonstrated Crosswindの数値などを基準に横風の限界を決めていると思います。 しかし、風は滑走路に対して平行や垂直に吹いている事は余りありません。 実際は斜めから吹く事が多くなります。その為、風力だけを聞いても意味がありません。 滑走路と風向きの角度を知って横風と向かい風の威力を計算する事が必要になります。
斜めからの風は、平行の風と、垂直の風が合わさったと考える事が可能です。 実際には一方向なのですが、計画を立てる時には滑走路に対して平行な分と垂直の分を知る事が可能となります。 (斜めからの風は、横風と向い風が同時に吹いているとも考える事が出来ます。)
着陸でもっとも大きい影響が出ますが、離陸やタクシーでも余りにも強いと危険になりますので風が強い時は常時、風向きには注意する必要が有ります。ここでは詳しい操作は割愛しますが、タクシー中はエルロンやエレベータの位置を確認し、突風で飛行機が浮いてしまわないように常に舵を取ります。例えば向かい風に対してはエレベーターダウンです。離陸時は横風で流されないようにエル論を風上側に切って離陸します。離陸後はクラブを取って上昇します。
写真は着陸時のクラブです。(クラブ:蟹>横に這うように進むから)
大型機の場合は、メインギアにステアリングが付いているので、そのまま着陸しても大丈夫ですが、小型・中型機の場合はタイヤバーストやギアの故障、小型機なら最悪転倒の原因になるので、設置前にウイングローに切り替えして、軸線を滑走路の中心線に合わせなければいけません。下図はウイングローです。風の方向に横滑りしながらタッチダウンします。