MRJロールアウト

一昨日、10月18日に三菱航空機のMRJ(三菱リージョナルジェット)がロールアウトしました。航空機産業の世界でロールアウトは「完成機」が出来た事をお披露目する特別な日で、ある意味「初飛行」よりおめでたい事かも知れません。管理人はOWO(次世代型航空機部品供給ネットワーク)で10年程航空機産業に関わって来ましたので、MRJ開発の裏話を沢山色々な所からお聞きしましたが、大きな設計変更を2回もやったのは痛かったですね。1回目は胴体の直径を増やしてライバルよりも空間を広げようとしたこと。これにより主翼の取り付けから全て設計変更になりました。

次に、CFRP(炭素繊維複合素材)で主翼を作る予定でしたが、逆に重くなる事が判明したためにアルミ(ジェラルミン)で主翼を製作することにした事です。アルミだと桁(スパー)等の厚みを変えるだけで70人乗りと90人乗りの別の主翼を作れるんですが、CFRPだと違った設計で2種類の翼を作らなければいけないのでコスト的に苦しいと言う理由もあります。

でも、YS-11以来のちゃんとした旅客機ですから喜ばしい事ですね。でも、国産化率は30%しか無いんです。70&の部品は海外メーカーからの輸入品なんですね。これは日本にも自衛隊向けに航法装置やエンジンや色々な装備品を作ってる会社が有るんですが、世界から見た時に「どこの会社?」と言う目で見られて信用されないんです。だから、世界中のパイロットから見て「R&Cのコクピットなら使い慣れている」「P&Wのエンジンなら安心だ」と言う事になるのです。結局どこの飛行機を買うか決めるのはパイロットの意見ですからね。

ところでMRJの翼は先端がキュッと反り上がって鶴の羽のようにも見えます。これはエンジンの直径が大きくなったために最低地上高が高くなってしまうのを少しでも低くするための工夫なんです。横風着陸の時にはウイングローと言って傾きながら(スリップしながら)着陸するんですが、翼が地面に当たらないようにしなければいけないんです。数センチでも地上高を低く出来ればランディングギア(足ですね:これは鋼鉄なんで重たい。全体の10%以上を占めます)を軽く出来るので燃費にも大きく貢献できるんです。

 

株式会社吉見屋はLVD(無電極)ランプ「エコ太郎」の総発売元㈱ラックライドの1次代理店です。

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